こんなソフトはいらんよVol.2 セキュリティーソフト

ウィルスセキュリティーを安いってだけで薦めてるBlogを見つけました。
セキュリティー対策ソフトなんですから、自分が薦めようとしているソフトがどんなものか、
また、世間ではどういう評価を受けているか、
さらには、ベンダーはどんな会社か、
なんて事を調べてから紹介しようとは思わないんでしょうか。

ウィルス対策に関心や興味が、少しでもある人の中では、ウィルスセキュリティーなんてのは、
「駄目ソフトの代表」
って事になってます。
少し調べれば、根拠は分からないかも知れませんが、その評判だけは分かるはずです。

よく調べれば、根拠も分かります。

例えば、ここ。
ウィルスセキュリティーは有りませんが、ウィルスブロックがあります。
V3 Proってヤツです。
結果はどうでしょうか?

次にここ。
ここでは、いろんなテストが行われていますが、ここで紹介するのは、
“感染被害の多い主要ウィルスの検出”テストです。
フリーウェアでさえ、対象が、有名なウィルスなだけ有って、さすがに、どれも、9割以上の成績です。
この中では、90%を切っているのは、僕が、常に答えてねっとで批判している三種類、
キングソフトインターネットセキュリティー(以後「金山毒覇」)、ウィルスブロック、ウィルスセキュリティーだけです。
ウィルスセキュリティーは、80%を切っています。

次は、見方を変えてみましょう。
まず、ウィルス定義の更新タイミングです。
これは、日々、新たなマルウェアが登場している現在では、非常に重要です。
ヒューリスティックスキャンがあるとは言え、この機能は、どのソフトも、性能的にいまいちですから、ウィルス定義が更新されるまでは、新たなマルウェアを検知できない、つまり、無防備な状態に置かれるわけです。
//因みに、ウィルスセキュリティーには、ヒューリスティックスキャンは有りません。
以前は、Symantecなどの大手ベンダーでも、定義の更新は、余程のことがない限り週一回でした。
//Symantecでは、毎週金曜日に更新されていました。
//自動スキャンがデフォルトでは金曜日に設定されているのは、その名残です。
しかし、今では、ほぼ随時更新になっています。

で、その大事なウィルス定義の更新タイミングですが、ソースネクストでウィルス辞典が参照できていた頃は、全てのウィルス定義が、だいたい、他のベンダーよりも一日遅れてリリースされていました。
今はどうなのか?って事になりますが、そこら中で、ウィルス辞典の情報を元に、
「定義ファイルの更新が遅い」
「ウィルス辞典の数か少ないんで、それだけ、対応しているウィルスも少ないんだろ」
と言う批判が出たためか、なんと、今では、ウィルス辞典が確認できなくなってしまいましたw
無くなったのかと言えば、そうではなく、ページとしては存在するようですが、インデックスページが無く、そこに至るリンクもないため、普通は確認できません。
これは、未だに更新タイミングが遅く、対応ウィルスも少ないという傍証になるのではないかと思っています。

「安い」ってだけで、金山毒覇、ウィルスブロック、ウィルスセキュリティーを選んでる人へ。
悪いことは言いませんから、やめておきなさい。
この三つを使うぐらいなら、フリーウェア使いましょう。
と言っても、フリーウェアを積極的に薦めるわけではありません。
フリーウェアはノーサポートですから、問題が発生したときに、自分で解決する必要があります。
この三種類のソフトを選択する人は、PC使用歴はともかく、スキルや知識は初心者レベルの方が多いと思います。
ノーサポートのソフトを使って、問題が発生したときに、自分で解決できる人は少ないでしょうから。
それでも、この三種類を使うぐらいなら、性能的にはるかに高いフリーウェアを使った方が良いです。
勿論、一番良いのは、まともな製品を買うことですけどね。

フリーウェアの中では、AntiVirが、格段にウィルス検出率が高いので、これを使われては如何でしょうか?
日本語には対応していませんが、個人レベルで日本語ファイルをリリースしている人がおられるようです。

「NAVは難しい」は、大嘘
ウィルス対策ソフトは、初心者が使うソフトの中で、最も高機能で、複雑な仕組みを持ったソフトの一つでしょう。
それだけに、操作の簡単さが求められます。
NAVに限らず、今リリースされているウィルス対策ソフトは、大抵が、インストールしただけで、特に設定することなく、パソコンをウィルスから守ってくれます。

はっきり言って、スパイウェア対策ソフトのSpybot S&DやAD AWAREよりも、簡単でしょう。

では、なぜ、「NAVは難しい」と言われるのか?
実は、これは、NAVではなく、NISのNAV以外の部分でのことです。
vanjacが考える、「難しい」と言われる原因になったのはリファラ制御でしょう。
2006ではデフォルトでリファラ制御が無効になっていますが、それまでは、デフォルトが有効でした。
その結果、リファラを使ってアクセス制御をしているサイトや掲示板にアクセスできず、そのたびに、設定変更をしなくてはいけなかったためです。
これは、本来、Symantecの問題ではなく、リファラなんて簡単に偽装できる物を使ってアクセス制御をしようとしている方の問題です。
//諸外国は知りませんが、日本では、そう言うサイトが結構多く、
//特に、掲示板にリファラ確認を使っているスクリプトがあり、
//それが、また、人気のあるスクリプトだったりします。
//この状況を読めなかったって意味では、Symantecにも、幾分かの責任はあります。
で、このリファラ制御、NAV単体で買った場合には、付いていません。

ウィルスセキュリティーのコンフリクト問題
あらかじめ断っときますが、これは、今のところ、過去の問題です。
ウィルスセキュリティーは、リリース当初、
Macromedia Dreamweaver
Pest Patrol
とコンフリクトを起こすことが確認されていました。
これが、名もないソフトであれば、「運が悪かったんだろ」で済むかも知れません。
しかし、前者は、Webサイト作成支援ツールとして、圧倒的なシェアを持つソフト、
後者は、スパイウェアなどの、ウィルス以外のマルウェア対策として有名、且つ、結構長い歴史を持つものです。
こんなソフトと競合を起こしたんですから、「いい加減に作っていた」と言われても仕方ないでしょう。
もし、今は体制が見直されて、きちんとしているとしても、一度こういう事をしでかしたら、ずっと、言われ続けます。

AntiVir
公式サイト
http://www.free-av.com/
解説サイト(一例)
http://cowscorpion.com/Antivirus/antivir.html
日本語化ファイルの公開サイトは紹介しません。
これは、他のソフトの日本語化ファイルも登録されており、その中に、やば目のソフトがあるためです。
検索すれば、直ぐに見つかるので、頑張って検索してください。
尚、そこでダウンロードできるファイルが、最新版に使えるかどうかは、検証していません。

vanjacお勧めソフト
<ウィルス対策ソフト&統合セキュリティーソフト>
カスペルスキー アンチウイルス5 特別優待版(ファイアーウォール付きの統合製品は、非推奨)
多くのテストで最高結果を出しているKasperskyの日本語版です

F-Secureインターネットセキュリティ2006
ウィルス検出エンジンの一つに、Kasperskyの物を使っています。
このソフトも、様々なテストで、好成績を残しています。
ただし、ファイアーウォールに関しては、vanjacの評価対象外です

ノートン・インターネットセキュリティ 2006 特別優待版
言わずと知れた、世界一有名なセキュリティーベンダーSymantecのフラッグシップ

NOD32
軽快な動作が売りのウィルス対策ソフト

「特別優待版」は、事実上、誰でも使えます。

尚、ウィルス対策ソフトは、毎年10月に新版がリリースされるため、それまでのつなぎとして、フリーウェアを使うのも在処も知れません。

最後に、こうなってはシマンテックやトレンドマイクロも黙ってはいないでしょうね に対する回答を、僭越ながら、vanjacが書いておきましょう。
粗悪な製品が、幾ら安価で売られていようとも、大手ベンダーは、びくともしません。
粗悪な製品が、普通の製品に変わったとき、初めて、大手ベンダーをあわてさすことが出来ます。
長い間、クソソフトを出し続けているソースネクストや、アンラボには無理でしょうが、キングソフトは、まだ、可能性があるので、頑張って欲しいものです。
「教育機関に無料で配布」なんて事をやる前に、あなた方がすることは、幾らでもあるでしょう。

あ、もう一つ(^^;;
雑誌やWebニュースの記事は、鵜呑みにしてはいけません。
製品の紹介記事や、特定の会社の人間へのインタビュー記事は特に、です。
記事が、比較試験であれば別ですが、インタビューや、インタビューを元にした記事では、その会社の製品を「駄目だ」とは言えません。
また、雑誌や新聞には、記事の体裁で出向されている広告もあります。
「雑誌で紹介していたから大丈夫」なんてのは、通用しません。

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註:冒頭に張ったリンク先のエントリーは、既に、削除されています。
  なんで、そう言う事するんでしょうね。
  質はともかく、コメント付けてる人も数人居たのに、その人達の投稿も無にしてしまったって事です。
  vanjacの意見がおかしいと思われるなら、このエントリーにTB貼るなり、コメント付けるなりして反論すればいいでしょうに。。。
  自分の考え方が浅はかだったと思うなら、それなりのことを書けばいい。
  自分が、自分の考えで、自身の責任でリリースした文章を無かったことにするのは卑怯だと思うんですけどねぇ。

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